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2015年9月

アイスランドで湧き上がる難民受け入れ運動

 

「難民は人材、経験や技術を持っている人達。難民は将来出会う生涯の伴侶、私の味方、魂の友、うちの子のバンドのドラマー、隣に座る同僚、2022年のミス・アイスランド、我が家の風呂場をついに修繕してくれる職人さん、カフェの店長、消防隊員、コンピューターのスペシャリスト、テレビの司会者。『あなたの生命は私の生命より価値が無い』と言うことが出来ない人たちである。」

これは教育者であり作家であるブリンディス・ビョルグヴィンドッテルが8月30日に開設したフェイスブック、"拝啓 エイグロ・ハルザル様―シリアが呼んでいる"に記された彼女のメッセージである。これが国内外で反響を呼び、9月2日時点で12000人が支援を表明している。
 市民は、住居、衣類、食料、アイスランド語のレッスン、生活全般へのアドバイス、などなどの提供を申し出、政府にさらに難民を受け入れるよう求めている。アイスランド赤十字には1週間足らずのうちに900人近くがボランティアに登録したという。(日本で36万人が登録したことになる)
 ご承知のようにヨーロッパには難民が押し寄せ、その受入をめぐってヨーロッパ各国の足並みが揃わず混乱をきたしている。(と言う私はすっかり対岸の火事)
 アイスランドは2015年7月、来年までに50名の受け入れを表明している。
 
 しかし、昨今の地中海の難民船難破により幼い子どもたちまでも犠牲になっている姿に、社会福祉大臣エイグロ・ハルザルドッテル女史が、この難民危機にアイスランドはもっと何かできるはずだ、とインタビューの中でアイスランドの世論に支援を呼びかけた。まさかこんな反響があるとは思わなかったようだ。
 フェイスブックでは5000人受け入れてもいい、というコメントもあり、8500「いいね」がついた。スウェーデンは3万人を受け入れることになっている。その人口比ならアイスランドは1500人である。それは現実的かどうかは別として。
 一方人々は難民に何ができるかを考えるだけでなく、彼らがアイスランドに何をしてくれることを期待している。様々な困難を乗り越えて、戦場も、砂漠も嵐の海も乗り越えてやってきた彼らのポテンシャルに期待しているのである。
 そしてアイスランド政府は9月19日、今年100人の難民及び亡命者を受け入れることを決定、20億クローナ(1600万ドル)の拠出を表明した。
 
 

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